慢性腎臓病とは、腎臓が慢性的に障害されている状態、すなわち〝腎臓が悪い″患者さんを包括的に捉える診断名です。具体的には、腎臓の排泄機能が慢性的に低下しているか、持続的な蛋白尿が存在することをもって慢性腎臓病と診断します。
日本には現在約1,330万人もの慢性腎臓病患者さんがいると推測されていますが、これほど多くの患者さん全員が透析になるわけではありません。ごく一部の患者さんが進行して、透析や腎移植など腎臓の代替となる処置が必要になってしまうのです。
ではどのような場合に病気が進行する可能性が高いかというと、注目点は2点で、蛋白尿がある場合と、eGFRという腎臓排泄機能の指標が低い場合です。従って、蛋白尿が明らかに持続している方や、eGFRが45未満の方は、腎臓専門医への受診をお勧めします。