腎臓病センターのご案内・沿革

腎臓病センター紹介

八王子医療センター開設時より、腎臓内科が腎炎の診断治療、臓器移植部(当時)が腎移植を積極的に行い、その業績が国内外から評価されてきました。 近年、腎臓病に対する治療に一層の専門的知識が求められるようになっており、全国的にも内科、外科の垣根を越えた診療体制を整える医療機関が増えています。
個々の病態に応じた最適な医療を提供することがとても大切になりますが、大学病院として教育、研究にも深く関わることが求められています。そうした背景のもと、腎臓病に関わる内科医と外科医が相互に補完し、緊密な連携を図ることを目的として、2017年4月に腎臓病センターが八王子医療センター内に開設されました。
院内だけでなく近隣医療機関とも連携して、腎臓病に対して総合的に対応可能な体制を確立することを目指しています。

蛋白尿の治療から末期腎不全に対する移植医療まで

腎臓内科・血液浄化療法室 科長・教授 尾田高志

腎臓病センター長
腎臓内科・血液浄化療法室 科長・教授 尾田高志

腎臓は両側腰背部にあるそら豆のような形をした臓器で、体内の老廃物をろ過・排泄する、まさに肝腎かなめの機能を担っています。
腎臓疾患は血尿・蛋白尿など尿所見異常のみの段階から腎臓の排泄機能が低下して命の危険が生じる末期腎不全と呼ばれる状態まで、急性の経過を辿るものから30年以上にわたる慢性の経過を辿るものまで、幅広い病状・様々なステージを経て進行します。疾患の種類、ステージの違いによって異なる治療が必要になるため、様々な専門性の高い技術が必要です。
すなわち、比較的早期の腎疾患の正確な診断においては腎生検と呼ばれる組織診断が必要で、この結果に基づいて免疫抑制療法などが行われますし、末期腎不全の段階では、広く行われている血液透析以外に、腹膜透析や腎移植など限られた施設のみで実施可能な専門性の高い技術が必要になります。
特に進行した段階では透析を実施するためのアクセス作成・調整や、腎移植手術など、内科だけでなく外科的な処置が必須となってきます。

このような長い年月をかけて進行し、その診断・治療に専門性の高い技術を要する腎疾患に対して、患者さんを中心に考え、それぞれの段階に応じた最適な医療を、効率的、専門的、かつ総合的に提供するために、東京医科大学八王子医療センターでは内科と外科の垣根を取り払って、腎臓病センターを2017年4月~設立いたしました。具体的には、これまで消化器外科・移植外科に所属していた腎移植のチームが腎臓外科として独立し、腎臓内科・血液浄化療法室と一緒になって腎臓病センターを構成しました。腎臓病センターでは、現在わが国で腎臓病の診断・治療に関して実施されている標準的な処置が一部門内で全て提供可能となります。

わが国には1300万人を超す“腎臓が悪い”患者さんがいると考えられています。当センターは国内でも数少ない腎臓に特化した総合的・専門的な腎臓病センターとして、腎臓病の地域医療にチーム一丸となり精一杯貢献する所存です。

腎臓外科科長 准教授  岩本整

腎臓病センター副センター長
腎臓外科科長 准教授  岩本整

蛋白尿、血尿から腎移植まで、内科、外科の垣根のない医療を提供するため、このたび腎臓病センターが設立されました。腎臓外科は、腎移植、膵移植、バスキュラーアクセス、腹膜透析カテーテル挿入等を担当します。
内科、外科が融合した腎臓病センターは全国的にあまり例がなく、また臓器移植に特化した診療科も数多くありません。腎臓病の始まりから透析、腎移植に至るまで内科、外科の枠を超えてすべての段階で総合的医療提供できる体制であると考えております。
この新しく特徴のある体制でスタッフ一同、多摩地区における移植・腎不全外科医療に携われることを楽しみにしておりますので、よろしくお願い申し上げます。